メルク(MRK)の銘柄分析!シーゲル銘柄としての顔を持つ株主還元に積極的な優良銘柄

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米国ヘルスケアセクターを代表する、シーゲル銘柄メルク(MRK)に関する銘柄分析です。ヘルスケアセクターの中では、ジョンソン・アンド・ジョンソンやファイザーと並ぶ比較的オーソドックスな銘柄だと言えましょう。

 

ここ最近株価が大きく下落するという、ある意味節目のタイミングでもあるため、改めて投資対象とすべきか否かを考える上での一助としていただければ幸いです。但し、医薬品業界に詳しくないため、あくまでも概要レベルの情報提供となりますことを予めご了承下さい。

 

世界的メガファーマ「メルク(MRK)」概要

 

メルクは、1668年に誕生した世界で最も歴史ある医薬・化学企業であり、現在では世界60カ国以上に約5万人の従業員を擁し、売上規模においても世界で5本の指に入るほどのメガファーマです。 事業内容は、新薬開発だけでなく、ワクチン、動物用医薬品、コンシューマーケア製品と、幅広い事業ポートフォリオを保有しています。

 

直近では、「ジャヌビア」「ジャヌメット」「ゼティア」など、特許切れ等による主力製品の低迷で厳しい台所事情にあるため、先行しているブリストル・マイヤーズ・スクイブ(BMY)「オプジーボ」の対抗馬、免疫治療薬の「キイトルーダ」の成否が、実質的にメルク社の目先の命運を握っている状況です。

 

「キイトルーダ」のコンディションは以下の通りです。「キイトルーダ」は「オプジーボ」に3年ほど遅れを取って発売を開始したため、適応範囲もまだ限定的であることから売上規模としてもまだまだ小さい状況ではありますが、今後治験を重ねることで拡大が見込めるほか、やり方次第では十分逆転可能な状態にあると言えましょう。

 

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 ※「Answers News」より引用

 

直近10年間の主な業績指標の推移

 

冒頭にも少し触れた通り、メルクはここ数年で発生している、主力製品の特許切れ等による低迷の影響もあり売上は減少傾向にありましたが、ようやく昨年あたりで一旦下げ止まったようにも見えます。2017年からは「キイトルーダ」の売上がプラスされてくるため、主力製品の減少をどこまでカバーできるかが今後の見どころではないかと思います。

 

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 一方、売上以上に重要な営業キャッシュフローとフリーキャッシュフローに関して言えば、メルクの営業キャッシュフローレシオはおよそ25%前後と、ファイザーには若干見劣りするものの、ジョンソン・アンド・ジョンソンとほぼ同水準の高いレベルを確保できているほか、フリーキャッシュに関しても安定して確保できています。

 

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株主還元に対する積極的な取り組み

 

メルクは、2006年から2011年までのリーマンショックを挟む約6年間増配をストップしていた経緯があるため、連続増配年数は5年と短く、正直なところ物足りなさを感じることでしょう。ただ一方で、増配は途絶えたとしても、長きにわたり減配なく配当を支払い続けてきた実績は、配当重視の株主にとってはこの上ない魅力だと感じますがいかがでしょうか?

 

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しかも、メルクの魅力は配当だけではありません。伝統的に自社株買いを実施している銘柄でもあり、特に直近4年間においては配当と同額かそれ以上の規模で毎年継続して自社株買いをかなりの規模で実施しており、着実に発行済株式数を減らし続けています。

 

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また、今年度以降に関しても、先日メルクが発表した増配リリースに合わせ、以下の通り100億ドルの自社株買いに関しても公表していることから、最終的にどの程度実現するかは経営状態に左右される可能性はありますが、これまでの実績を確認する限り実現する可能性は高いように思います。

 

Merck (NYSE: MRK), known as MSD outside the United States and Canada, today announced that the Board of Directors has increased the company’s quarterly dividend to $0.48 per outstanding share of the company’s common stock, up $0.01 from $0.47 per outstanding share paid last quarter. Payment will be made on Jan. 8, 2018, to stockholders of record at the close of business on Dec. 15, 2017. The Board also authorized an additional $10 billion of treasury stock purchases with no time limit for completion.

 

シーゲル銘柄ランキング第7位の実績

 

さて、伝統ある米国ヘルスケアセクター銘柄のメルクを語る上では、やはりシーゲル銘柄としての顔についても、予備知識としておさえておく必要がありましょう。今後のリターンを占う意味では、過去の実績は非常に重要な意味持つはずです。

 

ジェレミー・シーゲル氏が、米国株投資家におけるバイブル的存在の「株式投資の未来」の中で紹介した、1957年~2003年までの46年間における年率リターンの上位20銘柄(通称シーゲル銘柄)のリストにもランクインしおり、名だたる銘柄群をおさえ堂々の7位に輝いています。

 

これは、過去における株価低迷期間の長さや大きさを、ある意味物語っている面はあるものの、メルクが過去減配せずに配当を払い続けたからこそのリターンとも言えるため、現状においても株主還元に旺盛な状況を踏まて考えれば、今後についても一定以上の高いリターンが期待できるように思います。

 

リターンランキングトップ20(※)

  1 Philip Morris
  2 Abbott Laboratories
  3 Bristol-Myers Squibb Co
  4 Tootsie Roll Industries
  5 Pfizer
  6 Coca-Cola Co
  7 Merck
  8 PepsiCo
  9 Colgate-Palmolive
10 Crane
11 H.J. Heinz
12 Wrigley
13 Fortune Brands
14 Kroger
15 Schering-Plough
16 Procter & Gamble
17 Hershey Foods
18 Wyeth
19 Royal Dutch Petroleum
20 General Mills 
※「株式投資の未来」より引用 

 

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直近の株価の動き

 

先日の決算が期待を下回ったこと、さらには冒頭で触れた命運を握る「キイトルーダ」の欧州における承認申請取り下げ報道を受け、株価は56ドルと10%以上下落しました。ある意味今回の下げで「キイトルーダ」に対する市場の期待の大きさが現れているような気がします。

 

しかしながら、今回のリリース自体、短期的な観点では若干期待外れであったと言えるのかもしれませんが、中長期的な視点においてはメルクのビジネスにおける前提条件を覆すようなものではないと考えられるため、ある意味今回過剰な期待が剥がれたことにより、長期投資家にとっては逆に投資しやすい状況になったのではないでしょうか?

 

最後に

 

製品パイプライン的には決して楽観できるような状況ではないものの、主力製品の低迷というダメージがある中でもこれだけ安定した経営状態を当たり前のように確保している状況を見ると、過去の実績は伊達ではなく、やはりメルクは長期投資に適した優良銘柄であることを改めて痛感します。

 

医療機器事業やコンシューマ事業を持つジョンソン・アンド・ジョンソンは別として、新薬開発を主な生業とするヘルスケアセクター銘柄であれば、メルクに限らず多かれ少なかれ特許切れによる業績変動は宿命でもあるため、例えどのような銘柄に投資したとしても長い目で見ればそれほど変わるものではありません。

 

その意味では、これらの銘柄群に関しては、特許切れが続き業績的にも株価的にも厳しいタイミングを見はからって投資し、新薬も生まれ業績も回復したタイミングで残りの特許期間を踏まえながら売却するという投資の仕方もありなのかもしれません。

 

既に私はジョンソン・アンド・ジョンソンとファイザーに投資しており、これ以上ポートフォリオ内のヘルスケアセクター比率を引き上げるつもりはないため、実行するかどうかは別として、この機会にファイザーとメルクを入れ替えることも検討してみようと考えています。

 

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