高配当株は配当再投資がなければベンチマークを超えられないのか?

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高配当株における純粋な株価成長性に関する話題です。高配当株と言うと、一般的には株価の成長は期待できず、高水準の配当金を支払うしか能がない投資対象だと思われがちですが、本当にそうでしょうか?

 

高配当株であれば何でも良い訳ではありませんが、一般的に高配当株は、株価の成長が期待できない反面、株価変動が少ない特長を活かしながら、配当再投資を通じた株数の増加による資産の成長を図るのに適していると考えられている投資対象だと言えましょう。

 

過去記事をご覧いただくとお分かりの通り、実際に私自身の保有株も、胸焼けするぐらいほぼ全てが米国を代表する優良な高配当株で構成しており、まさにセオリー通り配当再投資を粛々と実践している状況です。

 

しかしながら、実は高配当株の投資魅力はそれだけではありません。確かに、配当を使った投資を行うことで飛躍的に旨味が増す投資対象であることは確かですが、実は仮に配当を再投資しなかったとしても十分優秀なパフォーマンスを叩き出す強者です。

 

そこで今日は、米国を代表する優良な高配当株5銘柄を選び、個別銘柄の特殊事情を排除すべくその5銘柄のみで組成したポートフォリオを使り、配当再投資を行わない場合における高配当株のポテンシャルを検証してみようと思います。

 

高配当株サンプル5種のご紹介

 

まずは、今回例示とする素材について簡単にご紹介します。今回は、米国株投資家にとって馴染みの深い、以下の高配当を誇る優良株5銘柄に20%ずつ均等配分した、個人的にもおすすめに耐え得る高配当株5種を例に確認してみることにします。

 

①アルトリア・グループ(MO)

②コカ・コーラ(KO)

③プロクター・アンド・ギャンブル(PG)

④ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)

⑤エクソン・モービル(XOM)

 

冒頭でも触れましたが、いずれも成熟したマーケットでビジネスを展開する伝統的な超大型株であり、マーケットも収益も成長力という意味では期待しづらいため、一般的には株価の成長を期待することが難しい投資対象だと言えます。

 

仮にそれが事実であるならば、上記銘柄群の強みでもある、支払われた高水準の配当金を使った買い増しにより持株数を増やさなければ、リターンを得ることが難しい銘柄群だということになるため、早速それが事実か否かを検証してみましょう。

 

配当再投資を行わない場合におけるパフォーマンス検証

 

以下にご紹介するグラフは、直近20年間における、前述の高配当株5種(Portfolio1)と、世界のアクティブ投資家がパフォーマンス面でのベンチマークとして参考にしている、S&P500指数連動ETFのSPYに関する、配当再投資を行わない設定でのバックテスト結果です。

 

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※portfoliovisualizer.comにて作成

 

結果はご覧の通り、直近20年間というスパンにおいては、僅差ではありますが高配当株5種がSPYを上回るリターンを叩き出すことができていることがお分かりいただけるかと思います。もう一度言いますが、配当金を使わない設定での結果です。

 

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※portfoliovisualizer.comより抜粋引用

 

それでは、その他の指標についても確認してみましょう。高配当株5種は、リターンの上振れ幅は小さいですが、シャープレシオからもお分かりの通り、リターン効率の高さ故に、SPYを上回るパフォーマンスを実現できているポートフォリオだと言えそうです。

 

世界のアクティブファンドの大半が負けると言われているS&P500指数のリターンを、より低いリスクで上回っていることから考えると、仮に配当再投資要素を除いたとしても、高配当株で構成された5種は十分旨味のある投資対象だと言えるのではないでしょうか?

 

高配当株の強みでもある配当込みリターンの再確認

 

それでは参考までに、高配当株5種の本領が発揮されるはずの配当込みバージョンについても、念のためこの場を借りてご紹介しておこうと思います。以下は配当込みに変更した以外は先ほどと同じ設定で作成したグラフです。

 

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※portfoliovisualizer.comにて作成

 

当然ながら、配当を使った投資を行わなくてもSPYに勝るパフォーマンスは、配当込みにすることでさらにその差が大きく広がることになります。特に5種は、SPYに比べて高配当であるため、基本的には再投資の効果も、時を経る毎に増大することになります。

 

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※portfoliovisualizer.comより抜粋引用

 

実際に上の表で、年率リターンを示すCAGRを見てみると、配当金を再投資しない場合に比べ、5種が約1.8倍に改善しているのに対し、SPYの改善率は約1.4倍にとどまることから、配当格差がリターンに及ぼす影響力を改めて確認することができます。

 

前述の通り、配当再投資を行わない場合でも十分なリターンが得られるポートフォリオではありますが、本結果を通じて、高配当株における再投資のインパクトの大きさを、改めて痛感することができましょう。

 

高配当優良株のすすめ

 

以上、主に高配当株の純粋な株価成長力について確認してみましたが、いかがでしたでしょうか?これまで何となく常識だと思っていたことも、こうして改めて確認してみると、必ずしも事実とは言い切れないことがお分かりいただけるかと思います。

 

ただ、今回の結果を参考にする上で注意すべきは、今回例示したポートフォリオを構成する銘柄群が、単なる高配当株ではなく、冒頭で触れたように、いずれも高配当株であると同時に配当貴族や配当王といった、世界屈指の連続増配を実現している優良株である点です。

 

というのも、配当金が増えるということは、単純に配当利回りが上昇するということであり、利回りが高ければそれだけ配当狙いの投資家にとっての投資魅力が増すことになるため、結果的には株価上昇圧力が働き易くなるからです。

 

いずれにしても、配当再投資を行うことで飛躍的に旨味が増す投資対象ではありますが、仮にそれを行わない場合でも、世界を代表するベンチマークでもあるS&P500指数を上回る株価成長が期待できる高配当株について、改めてこの機会に投資候補に追加されることを是非おすすめします。

 

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