バンガード社の分配金を重視したETF「VYM」と「VIG」の優劣を検証してみる

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分配金に特長を持つインカムゲイン投資家に人気の高い、米国バンガード社のETF「VYM」と「VIG」に関する話題です。 切り口次第で見え方は変わりますが、それぞれの特長も加味するため、リーマンショック直前からの実績を用いて、取り分け分配金利回りという観点に絞って優劣を検証してみました。

 

これから順にご紹介して行きますが、取り急ぎ最初に結論をお伝えしてしまうと、VYMに軍配が上がることになります。もちろん限られた期間における結果ではありますが、これまでの実績を見る限りにおいては、おそらくこの先も変わらない可能性が高そうです。

 

なお、上記ETF同士の勝敗には関係しませんが、私のポートフォリオを若干カスタマイズした仮想ポートフォリオ(KOTA)についても参考までにご紹介してみます。ちなみに、今回比較対象としてご紹介する仮想ポートフォリオの銘柄構成は下記の通りです。

 

  1. コカ・コーラ(KO)
  2. プロクター・アンド・ギャンブル(PG)
  3. エクソン・モービル(XOM)
  4. スリーエム(MMM)
  5. ゼネラル・ミルズ(GIS)
  6. ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BTI)

 

実際には、上記の他にアルトリア・グループ(MO)、コンステレーション・ブランズ(STZ)も保有していますが、アルトリア・グループはフィリップ・モリスのスピンオフ、コンステレーション・ブランズは配当金の支払い自体が2015年からと、共に比較しづらいコンディションにあるため除外しました。

 

バンガード社を代表する分配金を重視した2つのETFについて

 

既にご存知の方も多いかと思いますが、念のため本記事の主役となる2本のETFについて簡単に触れておきます。共に低コストETFで有名な米国のバンガード社が運営する分配金に特長を持つ、インカムゲイン投資家に人気のETFです。参考までに各ETFについて簡単に内容をご紹介しておきます。

 

高配当株の集合体「VYM」とは

 

高配当銘柄を集めたETFです。正式名称は、バンガード・ハイディビデンド・イールドETF(Vanguard High Dividend Yield ETF)であり、平均以上の配当を出す普通株で構成されるFTSEハイデ ィビデンド・イールド指数に連動する投資成果を目的としています。

 

バンガード・インベストメンツ・ジャパン - 商品案内 - バンガードETF

 

連続増配株の集合体「VIG」とは

 

連続増配銘柄を集めたETFです。正式名称は、バンガード米国増配株式ETF(Vanguard Dividend Appreciation ETF)で、ナスダック米国ディビデンド・アチーバーズ・セレクト指数に連動する投資成果を目的としており、過去10年間において連続増配している米国の普通株(REITを除く)へ投資しています。

 

バンガード・インベストメンツ・ジャパン - 商品案内 - バンガードETF

 

両ETFの分配金推移に関する比較

 

それでは早速本題です。リーマンショック直前の、2007年から2018年までの約10年間における分配金の推移を比較したグラフは以下の通りです。リーマンショックを挟んでいるため、各ETFの特長がよく現れています。

 

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まずは高配当株を重視したETFのVYMですが、リーマンショックを機に減配しています。ただ、先の通りそもそもVYMは高分配金利回りを謳ったETFであり、連続増配を売りにしている訳ではないため減配したとしても不思議はありません。またコンスタントにVIGを上回る分配金を維持しています。

続いてVIGですが、VIGは連続増配銘柄を集めたETFでもあるため、年によってはわずかな減配らしき現象は見られますが、目立った減配もなくこの10年強配当を増やし続けてきています。インカムゲイン投資家の方にとっては、減配がないというだけでかなり魅力的に映るはずです。

 

期間累計増配率に関する比較

 

続いて、この10年強というスパンにおける増配率比較です。連続して増配していても増配率が低ければあまり意味がなく、逆に減配していたとしてもその後の増配率が高ければ巻き返しも可能です。そこで、VYMとVIGについてもリーマンショック直前からの増配率を確認してみました。

 

結論から言うと、VIGの圧勝です。以下の通り2007年を100%とした場合の2018年の分配金の増加率を見てみると、VYMが195%であるのに対しVIGが233%と、やはり減配することなく毎年確実に増配傾向を続けてきたVIGの方が約1.2倍も勝っていることが分かります。

 

ちなみに、以下のグラフの中には具体的な数値は表示していませんが、各分配金額と保有株数を掛け合わせて合算した総額を使い、仮想ポートフォリオの増配率についても算出したところ、VIGと全く同じ233%という結果でした。個人的には、VIGを上回っているのではないかと密かに期待していましたが若干残念です。

 

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総分配金額(分配金利回り)比較

 

さてここまで読むと、何となく減配もなく増配を続けてきたVIGの方が中長期的な配当リターン面で優れたETFのように思われるかもしれませんが、実際にはそうとは限りません。というのも、上記の比較には、利回りという重要な観点を加味していないからです。

 

例えば、一般的には減配と言うとかなりネガティブな印象を受けますが、仮に減配もなく増配を続けていたとしても、そもそもの分配金利回りが大きく下回っている場合には、当然ながら総分配金利回りは相対的に低くなってしまう可能性が高くなってしまいます。

 

それでは、VYMとVIGの具体例を用いて検証してみましょう。例えば、2007年1月時点の株価で計算した共に同じ1万ドル分の株数(VYM 276株/VIG 236株)を使い、分配金額の推移を表したグラフが以下になります。何となくもう少し拮抗するかと思いましたがその優劣は明らかです。

 

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リーマンショック時に減配しているだけでなく、直近10年間の分配金成長率も1.2倍もの開きがありますが、同じ1万ドル分と投資金額を固定した場合にはVYMが5,817ドル、VIGは4,031ドルと、総分配金利回りの点においてはVYMが圧勝しています。

 

ちなみに、敢えて計算する必要はないかと思いましたが、参考までに仮想ポートフォリオについても、同じ1万ドル分を均等配分した株数で分配金合計額を算出してグラフを載せていますが、ご覧の通りの結果になりました。それでなければ、敢えてリスクを負ってまで個別株に投資する意味がありません。

 

最後に

 

以上、バンガード社を代表する2つのETFの、直近10年強における分配金実績を個人的に評価してみました。若干味付けが異なるため、一概に比較できない部分もありますが、共に分配金目的の投資家向けであることを考えれば、結局は総分配金利回りの高さが優劣を判断する基準だと言えます。

 

その意味で言えば、この期間における増配率だけでなく、分配金利回りを加味した総分配金利回りという観点で見た場合には、先にお伝えした通りVYMの圧勝であり、相対的に優れた投資対象だと判断できそうです。ただし、分配金に偏った結論である点には注意が必要でしょう。

 

ご存知の通り、一般的にはキャピタルゲインも含めたトータルリターンが最も高くなる形を目指す必要があることには変わりありませんが、インカムゲイン収入の継続性や最大化を重視している方は、今日ご紹介したETFや仮想ポートフォリオについてご参考ください。

 

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